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【前編】株式会社ストライク代表取締役の荒井邦彦様へインタビュー!

最終更新: 2月19日



今回は、今年のイベントに個人協賛してくださった荒井邦彦様へインタビューを行いました。

少し長めのインタビューとなりましたので、前編、後編に分けて投稿します!


プロフィール:荒井邦彦

一橋大学商学部卒業後、監査法人に入社し、公認会計士として勤務。その後、株式会社ストライクを設立し、代表取締役に就任。2016年6月に同社株式を東証マザーズに上場し、17年6月に東証一部へ市場を変更。



【第一部:荒井社長(ストライク)に迫る】


M&Aで日本を豊かに

本日はインタビューに応じていただき、ありがとうございます。早速ですが、新井さんが代表を務めるストライクはどういった事業を展開されているのでしょうか?

荒井社長:M&Aの仲介業務を行っています。M&Aって売り手と買い手の会社が一つになるということなのですが、これは会社同士の結婚みたいなものなのです。どこにいい会社がいるかわかっていることもあれば、わからないこともあって、実際はわからないことの方が多いのです。その時に、我々がその会社に合う会社をおすすめして、取引が成立したら報酬をいただく、そういう仕事をしています。例えるならば、会社同士の結婚相談所のようなものです。


M&Aは会社同士の結婚、とてもわかりやすいです。そんなストライクの掲げる理念とは、どういったものなのでしょうか?

荒井社長:『人を創り、人に尽くす』を企業理念として掲げております。メーカーなどとは違って、我々の会社は我々自身が商品です。「人を創る」というのは、会社として社員を育成するという意味もありますが、自分で自分を育成して、自立するという意味もあります。「人に尽くす」についてですが、自分が成長して力をつけると、力を持つ人の責任が生まれます。その力を自分のためだけに使うと人を傷つけることになります。ただ、その力を何か正しい目的のために使うのであれば、それは人のために役立つ力になります。包丁と一緒です。正しく使えばおいしい料理を作ることができますが、間違った使い方をすれば人を傷つけることになります。だから、何か力をもった人は、それを正しく人のために使う義務があるのです。

これを言うと、創業の時からこれを考えていたとよく誤解させるのですが、そんなことはなくて、会社を始めて20年経ってやっとこのように思うようになりました(笑)。だから、最初はこんなことを考えていなくても、いずれ思うようになるのです。


そのような理念を掲げられるようになった今、ストライクとしての今後の目標などはございますでしょうか?

荒井社長:小さな目標としては、業界1位になりたいというのはあります。でも、これは自分の自己実現みたいな部分もありますね。お客様に対して、自分たちが一番ですって胸を張って言えるようになりたいです。大きな目標は、M&Aを通じて日本の経済界を変えることです。現在、日本は少子化が進み、人口が減っているという現状があります。その上で、生産性の低い会社が問題となっています。人口が少ないにもかかわらず、生産性が低いと、経済規模は間違いなく縮小していきます。M&Aを通じてそのような会社の生産性を上げていくというのが我々の仕事であり、我々は日本を経済的に豊かにするということを目指しています。



就活で真面目に変わっていく周囲に感じた違和感、そして子供の頃の夢を思い出す

ここからは、荒井さんにさらにフォーカスしていきたいと思います。荒井さんが、大学に入学されてから実際に企業されるまでの間、どのように過ごされていたのでしょうか?

荒井社長:一橋大学商学部に現役で入学しました。学生時代は自慢できるような過ごし方はしていなくて、会計士になろうって思うまでは、麻雀、合コン、アルバイトばかりしていました(笑)。ひたすら自分の好きなことをやっていましたね。そして、いざ卒業となった時に、単位が足りなくて1年間留年しました。でも、4年生の時に会計士の試験には合格していたので、大学5年目は学生をしながら会計士をしていました。



在学中に会計士のお仕事を経験されていたとは、荒井さんはとても珍しい経験をされていたのですね。卒業後はどうされたのでしょうか?

荒井社長:卒業後は監査法人に勤めて、会計士として働いていましたが、在職中に会社を設立しました。会社作りたくてしかたなかったんですよね。実は小学校のころから起業を志していて、卒業文集の将来の夢の欄に「社長になる」って書いていたのです。大学3年生になって、私も私の友人たちも就活をするってなったのですが、私は周りの人がやけに真面目になっていく状況に馴染めませんでした。昨日まで麻雀したり、合コンしたりしていた人が急にいい大人になっていくのが馴染めなかったのです。その時に「小学校の時に社長になるって決めたんだ」って思い出して、起業することを目指しました。起業に役立つ何かをしようと思って選んだのが会計士でした。社長になるために、一度会計士になったという感じですね。


苦労ではなく、必要なことがその人の身に起こっている

子供の頃から起業を志しておられたのですね。会社を興されてから、特に大変だったことはございますか?

荒井社長:一般的に、創業者の苦労話ってたくさんあると思うのですが、僕自身はこれが大変だったっていうのはあまりありませんね。もちろん、その時は大変だったなって思うことはいっぱいありましたよ。でも、だいたい忘れちゃうんですよね(笑)。例えば、方向性の違いから、創業時からのメンバーにやめてもらうようお願いしたこともあるし、仲間にもうついていけないって言われたこともあります。その時はもちろんつらいですよ。でも、時間が経ってみると、あの時はあれでよかったのかなって思うことのほうが多いんです。だから、苦労っていうことはなくて、必要なことがその人の身に起こっているっていうだけです。人には乗り越えられる試練しか与えられない。そう思っていれば、どんな生き方をしようとも、生きているのが楽に感じゃないですか。よくインタビューで苦労話を聞かれますが、苦労話をひねり出すのが苦労話ですよ(笑)。



つらいことも、後々それでよかったと思える時がいずれ訪れるということなのですね。創業時から何か達成したいと思っていたことはありましたか?

荒井社長:創業したときは楽しい仕事がしたいという気持ちだけでした。ただ、会社が大きくなるにつれて、世の中に貢献することを考えるようになりました。本格的に考え始めたのはストライクが上場した後で、M&Aを通じて世の中に経済的な豊かさをもたらすことが我々の使命であると考えるようになりました。


荒井さんが働く上で、支えとなっているものはございますか?

荒井社長:支えはいろいろありますね。人はなぜ働くのかを考えるのは難しいことです。いろいろな動機があるじゃないですか。お金のために働く人もいるし、自己実現のために働く人もいる。あるいは世の中の人の役に立つために働く人もいる。会計士として働いていた時に、毎年、他社を1、2社買収する会社を担当していたことがあります。それを見て、「おもしろそう」って思いました。楽しくてときめくような仕事がしたいというのが最初の働く動機で、自己実現とか世の中に貢献するとかは最初のうちは考えていませんでした。でも、会社が大きくなるにつれて、自分の視点がだんだん変わっていて、働く動機も変わっていきました。M&Aを通じて社会をより豊かにしていくという役割を我々は背負っていると思うようになりましたね。最初からそのように考えていたのではなく、ステージが変わるごとに考え方も変わっていったということです。



前編はここまでです!

後編はTEDxHitotsubashiUにフォーカスした内容となっております。


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